肌は白く 頬は赤く
紅色の着物はまさしく
あでやかで あでやかで
細い腕は 子猫を抱く
緩く巻いた帯は今にも
ほどけそうで ほどけそうで
その火はしばらく消さないでおいてね
わたしの姿がうつらなくなるから
着物が女に宿り あなたを抱く
着物は着物ではなく わたしであることに
気づいて
今宵は雨なのに 傘がない
濡れた肌は月夜を思い出す
あなたとの あなたとの
お気に入りの着物はあなたが
選んでくれたものではないけど
触れていて 触れていて
わたしが消えても着物は側に置いて
何からも汚れぬようにしておいて
着物が女に宿り あなたを抱く
着物が着物ではなく わたしであることに
気づいて
紅色の着物はまさしく
あでやかで あでやかで
細い腕は 子猫を抱く
緩く巻いた帯は今にも
ほどけそうで ほどけそうで
その火はしばらく消さないでおいてね
わたしの姿がうつらなくなるから
着物が女に宿り あなたを抱く
着物は着物ではなく わたしであることに
気づいて
今宵は雨なのに 傘がない
濡れた肌は月夜を思い出す
あなたとの あなたとの
お気に入りの着物はあなたが
選んでくれたものではないけど
触れていて 触れていて
わたしが消えても着物は側に置いて
何からも汚れぬようにしておいて
着物が女に宿り あなたを抱く
着物が着物ではなく わたしであることに
気づいて