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涙では消せない焔 Lyrics

仮初めの《焔》が 照らした《この貧しい暮らし》は
口減らし蔓延れど 尚も楽にならず

私達の葛藤が 導いたその《止むを得ぬ最終手段》は--
「《旧体制》薙ぎ倒す 洪水よ来れ!」
長き御代に 腐る《絶大なる権力》
至尊を《民衆の業》で 地に落とした......

私達の歴史は 繋いだこの
《地平線の境界を認識出来ない知性では知覚すら出来ない無限に広がる平行世界の内の一つ》は
揺らぎながらも何処へ 向かって往くのだろう?

繰り返す夜に ?る《数多なる星屑》
子孫へ《至る物語》を 紫に堕とした......

産まれる時代が違えば? 産まれる身分が違えば?
生き方の 選択が 他に許されたでしょうか?

自由と平等を掲げ 《断頭台》は血を啜り続ける
《時代》のうねり この流れは 何時まで続くのでしょうか?

生 と 死 の狭間で 焔 は燃ゆる......

(将軍の迅速な行軍の成果により、我が軍は見晴らしの良い丘を抑える事ができた!)
(我等は帝国軍、栄光の第二師団!)
(ローランサン将軍に続け!)

--と見せかけ 充分敵を 引きつけたら 騎兵は散開
敵も急には 止まれはしない 砲兵が待つ 合図は三回

(un, deux, trois 撃てー!)

単純な戦術も 敵の虚を突けば 蜂の巣さ
戦火の中 戦果の手応えに 手が震えた

列強の連合が 飛び火を恐れて 消しに来る
《神聖フランドル帝国》を 《革命によって打倒》し尚
《新たなる支配者》を奉り上げ......

吼える《野砲》 空を抱いて
《稼働し続ける》丘の上
皮肉を笑うように 焔 は燃ゆる......

あら、今回はそういう選択をしたの?
それも賢明かも知れないわね...
戦場へ向かう... 愛しい影... 気丈な振りして... 見送った...
悲しい程... 朱い夕陽に... 零れ落ちた... 私の《本音》...
見透かす様な声色で... 少女が囁いた...

(Ne pas crier, madame.)

《右手には菫の姫君》
廻り来る生に微笑んでくれる娘よ
《左手には紫陽花の姫君》
廻り往く死を悼み泣いてくれる娘よ

あら、逆だったかしら?
まぁ、いいわ。貴女の解釈に委ねるわね。
寂しいなら、この娘達を貸してあげる。
次に逢う私に 【必ず】 返してね♪

この娘達に 話しかけると 不思議と懐かしい 気持ちになる
何故なのかしら? 子供の頃の 夢がよみがえる

嗚呼... 親に捨てられた私は それでも愛を夢見た
誰よりも優しい《子煩悩なお母さん》になろう
そう... 思ってた筈なのに...

嗚呼... されど現実の私は 子を生す事を《否定》した
誰よりも可愛い《親バカなお母さん》になろう
そう... 思ってた筈なのに...
見よう見まねで作り始めた人形が、 様になってきた頃。
待ちわびた夫は、車椅子で戦地から還って来た。
離れていた時の事。そして、これからの二人の事を。
月が太陽に変わるまで、ゆっくりと話し合った......

この《時代》に この[第九の現実]に 生まれてくる事が
果たして幸せなのか 考える程 判らなくなっていたの...

--なぁ
君が来た朝を 君が行く夜を 迷いながら 傷つきながらも
生きてる《現在を》そして その《未来》を
《希望》を諦めず 《肯定》するなら

その子もまた《波乱に満ちた人生》を愛す... だろう?

けれど... 気付いた時には遅過ぎた...
そう... 子供を生せぬ身体に...
成り果てたのさ...
--いいえ... それでも... アナタは生きている...

そうだ! そうよ!
ま だ 終 わ り じ ゃ な い !!!

な ら ば

歓びに揺れたこの《革命の時代》を
哀しみに濡れたこの《激動の時代》を
我らが紡いだこの《物語》を 生まれるキミに繋ごう!

アナタを産むのが私じゃなくても... 《宿せなかった冬の子よ》...

【私達】アナタを愛してるわ!
《平和な時代、豊かな国、愛してくれる人》を見つけたなら...
何時か... 産まれておいで...

焔は 廻る
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